学年同窓会・クラブOB会

クラブOB会報告

2019年謡曲部同窓会 開催報告

2019年洛星謡曲部同窓会報告

2019年11月23日(土・祝)、3年ぶりの謡曲部同窓会を開催しました。

正午に宗教研究室に26名が集まり、食事をとりながらの懇談とともに「なつかしい謡を謡おう」を実施しました。さらにサプライズ企画として、吉村先生が1974年以来45年経った今も書き続けておられる解説集(豊嶋先生の年2回の能の公演「豊春会」のプログラムに掲載)を冊子にして、吉村先生の米寿のお祝いとして贈呈しました。A4版両面92ページ、吉村先生のライフワークが詰まっています。当日は参加者に冊子またはUSBメモリで配布しました。また参加できなかった謡曲部OBで希望する方にも配布する予定です。

この解説集は「吉村輝一先生観能のしおり集」と題し、この日は欠席した37期中嶋謙昌氏と50期向井弘記氏らが中心に編集し、二百番余りと言われる能の現行曲のうち111曲(重複をカウントするとのべ141曲)の能について金剛流の視点から書かれた解説で、能楽ファンにとって、さらには学術的にも大変価値のあるもので、洛星図書館のほか主要な大学の能楽研究所にも寄贈します。

その後14時前から小一時間、岸根先生の案内で母校見学を実施しました。校舎の変貌ぶりに驚きながらも懐かしい気持ちに浸りました。ここで中締めをして、吉村先生を含む残った16名で15時から白梅町のイタリアンLEONでの貸切り2次会で懇親を深め、17時頃解散しました。

1期から58期までの幅広い世代、さらには中学2年生の唯一の現役部員もいっしょに、非常に家族的で楽しい半日を過ごしました。参加者26名は以下のとおりです。数字は期。

顧問)吉村輝一、顧問・22)岸根誠、1)豊嶋彌左衛門、3)黒川義直、4)古畑文弘、小林恒夫、9)六鹿寛、13)中西彦次郎、15)溝口潤、大澤英俊、17)田中敏文、谷口雅彦、19)酒井丈嗣、23)中村宏、25)福嶌博、速見由昭、関元、山元直貴、26)山口尚志、27)神山順、28)粟辻康博、溝前元嗣、32)福田雅樹、42)高野哲至、58) 田中俊志、67)溝前辰樹(中学2年生)

洛星中学・高等学校謡曲部は、1期生の豊嶋三千春(金剛流能楽師、今年彌左衛門を襲名)先生が中学3年生の1954年に設立、翌55年に洛星に着任された森住弘先生(今回はご高齢により欠席)、1957年に着任された吉村輝一先生らが顧問を務められ、吉村先生退任後は岸根誠先生が引き継いでいらっしゃいます。中でも吉村先生は、先代の彌左衛門先生、その後三千春先生に謡と仕舞の手ほどきを受けられ、長年謡曲部を指導して来られました。

歴代の部員は決して多くなくて、同窓会DBに登録されているOBは108名、存亡の危機を何回も乗り越えながら細々と続いてきた「絶滅危惧」クラブです。しかしながら卒業後も能の稽古を継続する熱心なOBが多数いて、吉村先生はもちろんOBからも10名がプロの資格を取得して、豊嶋一門だけでなく金剛流を支えています。

17期田中敏文